関東の梅雨入りは今年は平年に比べてかなり遅く、6月中旬以降になるそうです。
医院の紫陽花は、梅雨が待ちきれずもう満開です!
多くの患者さんが写真を撮られていて、紫陽花たちも嬉しそうです(^-^)
さて今回のブログでは、5月末に行った院内研修のご報告をさせて頂きます。
今回は、4月末に行われた「第21回日本口腔ケア学会総会・学術会議」の講演から、スタッフで共有しておくべき内容を院長から解説しました。
「MA-T」とは日本語では「要時生成型亜塩素酸イオン水溶液」。
亜塩素酸イオンから必要な時に、必要な量の活性種(水性ラジカル)を生成させる事で、流行性ウイルスをはじめとするウイルスの不活化、様々な菌(細菌)の除菌を可能にするシステムです。
「MA-T」は優れた除菌作用があるにもかかわらず、無臭無刺激・生体に無害・発火性が無い・使用期限が長い、等優れた特性があります。
すでにコロナ禍以降様々な場所、例えば全ての国内線旅客機内の除菌等で利用されています。
このシステムに大阪大学歯学部の阪井教授らが着目し、口腔に活用する研究をされ、いくつかの口腔ケアのアイテムが製品化されました。
こちらのマウスクリーンジェルは、すでに当院の訪問診療・口腔ケアに活用している製品です。
高齢者は加齢に伴い唾液分泌機能が低下します。
胃ろうや点滴などで栄養を摂取して口から食事を摂らなくなると、さらに唾液の自浄作用と抗菌能力が低下し、口の中に汚れが蓄積されやすくなります。
誤嚥性肺炎の予防のためにも口腔内を清潔に保つ必要がありますが、固まった付着汚れを無理に取ろうとすると痛みが生じるため、ケアには時間をかけて慎重に行う必要がありました。
ところがこのMA-Tのジェルを用いると、ジェル成分が汚れの内部まで速やかに浸透し、硬くなってしまった汚れが短時間で柔らかくなり、簡単に除去が出来ます。
初めてケアに使用した時は、スタッフから驚きの声が上がっていました。
使用を継続する事でウイルスや細菌の増殖が抑えられ、徐々に汚れが付着しにくくなる効果もあるようです。
今後は外来診療でも、外科手術後の歯磨きが困難な時期への使用や、口呼吸などが原因でお口の環境がなかなか改善しない場合など、様々な患者さんに活用していきたいと考えています。
ところで先日、当院は今の場所に移転して11年を迎えました!
今年もル・ミリュウさんでケーキをオーダーし、皆でささやかなお祝いをしました。
歯科医療は日進月歩で進化しています。
新しい知識や技術を積極的に取り入れ、患者さんにとって最善の治療を追求していきたいと思います。
これからもスタッフ一同よろしくお願い致します!