湘南鎌倉総合病院 NST勉強会で研修を行いました。

本日、湘南鎌倉総合病院NST(栄養サポートチーム)の勉強会で口腔ケア実践研修会を行いました。

各病棟の看護師、訪問看護老健施設の方など、予定を大幅に上回り80名を超える方々が参加されました。

まず「安心安全な医療提供のための口腔ケア 〜湘南鎌倉総合病院における口腔ケアの、標準化を目指して〜」と題して私が講演を行いました。

入院中の患者さんの治療効果の向上と、入院期間の短縮のためには口腔ケアが大変有効です。

そのためにも、全病棟で共通のアセスメントガイド(評価基準表)を用いて患者さんの口腔内の状況を評価し、病院においての口腔ケアを標準化する必要があります。

お口の中が乾き汚れが重症化している場合、口腔ケアによって清潔で潤った状態に改善するのにはテクニックと処置時間がかかり、多忙な看護師さん達には対応は難しいと思われます。
そのため、アセスメントでそのような症例に該当する場合、歯科による専門的口腔ケアを行う必要があります。

一旦歯科によるケアが入る事で、その後の口腔ケアはとても楽になります。
改善した状態を維持する日常的な口腔ケアを行うのが、病棟看護師さんの重要な役割となります。


続いて当院衛生士の中村さんが、口腔ケアに関する事前アンケート結果の集計報告をした後「専門的口腔ケアと維持口腔ケア」についての講義を行いました。

湿潤ジェルで口腔内の汚れを柔らかくして落としたら、細菌の集まりである汚れは、吸引したりガーゼで清拭してしっかりと回収することが大切であることを説明しました。


その後、参加者の皆さんに実際ケアに使用する様々なグッズをお配りし、講義の内容を基にした相互実習を行って頂きました。


スポンジブラシと湿潤ジェルを使った口腔ケア術式、口腔内処置を行う時の視野の確保方法、歯ブラシを用いたケア方法、ガーゼを用いた清拭方法などを当院スタッフから指導させて頂きました。

参加した方々から「お口の開きにくい患者さんへの対応方法は?」「スポンジブラシの動かし方のコツは?」「上の奥歯の歯ブラシが難しいのですが・・・。」など積極的な質問が多くあり、看護師の皆さんの口腔ケアに対しての関心の高さを実感しました。

研修終了後、看護師長さんから新人研修のカリキュラムに口腔ケア実習を入れたいとのお話があったり、脳卒中病棟の看護師さんからは病棟での研修会で使う口腔ケアコンテンツを貸して欲しい等様々要望もいただきました。

湘南鎌倉総合病院で入院している患者さんの治療をより効率よく進めるため、病院内での研修活動を継続していきたいと考えています。