嚥下調整食院内研修

7月8日午後、栄養療法食品メーカーである「ニュートリー(株)」の方を講師にお招きし、当院の研修室で嚥下調整食についての勉強会を行いました。

 

 

表題は「五感で学ぼう!嚥下障害と食事とろみの新基準」です。

この勉強会には、当院の訪問診療を担当するスタッフに加え、訪問診療先の施設スタッフの方々も参加して下さいました。

 

勉強会ではまず、飲み込む力=嚥下能力の低下を疑うサインや、噛みにくい・飲み込みにくい食品、飲み込みやすい食事のポイントなど分かりやすく教えて頂きました。

 

そして次に、病院・施設・在宅医療および福祉関係者が共通して使用できるよう、嚥下調整食の段階分類を示すべく開発された「日本摂食・嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食2013」」をもとに実習を行いました。

 

 

分類は下記の3段階で構成されています。

分類1 : 薄いとろみ

分類2 : 中間のとろみ

分類3 : 濃いとろみ

 

とろみ剤の効果的な混ぜ方や、適正なとろみの状態、注意点など様々なポイントを教えて頂きました。

また、実際に濃度の違うとろみを試食する事で、味や香り、食感や喉越しの違いを体感する事が出来ました。

 

 

飲み込みに不安があっても、嚥下サポート用のテクスチャー改良剤や食品を上手に活用し、日々の食事を美味しく、安全に召し上がって頂く事が可能になります。

今回の勉強会で得た知識や情報を、今後訪問先の患者さんやご家族にお伝えしていきたいと思います。

 

今回ご協力頂いたニュートリー(株)の商品を活用した目にも楽しいレシピの数々は、以下のリンクからご覧いただけます♪

 

嚥下食レシピ・製品活用レシピ | ニュートリー株式会社

ニュートリー嚥下食レシピ 動画 - Bing video

学校歯科健診

今日は7月7日の七夕です。

鶴岡八幡宮に続く段葛の鳥居にも、飾りが揺れていました。

今日は午後から雲が晴れてきましたが、夜空に天の川は見えるでしょうか。

 

 

さて今回のブログでは、先月の学校歯科健診のご報告を致します。

私は山崎小学校の学校歯科医を務めており、先月2日にわたり歯科健康診断を行いました。

今年は1、3、5年生を担当しました。

 

 

 

鎌倉市の小学校では例年、1〜4年生に向けて神奈川歯科大学短期大学部歯科衛生士科の実習生による歯科保健指導が行われて来ました。

 

この授業では、毎日行う歯磨きの重要性と正しい歯磨きの方法を学んでもらうのですが、コロナの影響でこの3年間中止となっています。

全てがその影響とは言い切れませんが、今回の歯科健診では、この授業を一度も受ける機会が無かった学年に初期虫歯や歯肉炎に罹っている割合が高いように感じました。

今後学校とも対応を相談していきたいと思います。

 

校医の私が平成14年から山崎小学校で行っていた、5・6年生対象の歯科講和授業も2年間中止になっていましたが、この秋から再開する予定です。

 

小児期の歯や口の健康を保つ事は、心身の健全な発達、そして生涯にわたる全身の健康に繋がります。

まずは自分の歯や口の健康に関心を持ち、そして正しい生活習慣を身につけてもらえるよう、これからも学校歯科医として努力して参ります。

 

今月の院内研修

 

昨日の鎌倉の夕焼けです。

早すぎる梅雨明け後に訪れたいきなりの猛暑。

夕方ようやく気温が少し下がり、茜色の空を眺めながら一息つきました。

皆さま、体調管理には十分にお気を付けください。

 

さて、今週行った院内研修のご報告です。

当院では毎月診療時間を調整し、全体ミーティングと院内研修の時間を設けています。

 

今回は、「口腔周囲筋トレーナー」を用いた歯並び矯正治療の際の、状態記録の仕方について研修しました。

 

感染予防対策を講じた上で行っています。

 

 

歯並びの矯正治療を行う際は、治療前、治療中、治療後に患者さんの画像やビデオ動画を撮影し、治療効果の確認、指導や治療に用いています。

こうした撮影は主に歯科衛生士や歯科助手スタッフが担っています。

いつもの様子を動画におさめるため、子供の患者さんにリラックスしてもらうための声かけなどもスタッフのテクニックです。

 

実際に撮影したビデオをもとに、話し方、咀嚼や飲み込み(嚥下)、姿勢など歯並びに影響する習癖について改めて解説しました。

そうした習癖を改善するトレーニングと、筋トレーナーを装着する事で歯並びが整っていきます。

注視するポイントを理解する事で的確な撮影を行う事が出来、そうした資料をもとに適切な審査・診断・指導が可能になります。

 

 

その後診察室に場を移し、ビデオカメラを使って記録する実習をしました。

 

 

 

 


医院として取り組んでいる「口腔機能発達不全予防」や「口腔機能低下症予防」の理解のためにも、全てのスタッフが撮影を担当できるようにしていきたいと思います。

 

 

研修のご報告

先週水曜日、歯周病専門医の青木先生が研修のために来院されました。

先生には定期的に当院での歯周病治療に関するご指導をお願いしています。

 

 

今回は、新しく入職したドクター達と新人歯科衛生士に向け、歯周病の基礎研修を行って頂きました。

 

歯周病治療の手技や、使用する器具であるスケーラーの正しいシャープニング(研磨)の方法と、歯の根面へのスケーラーの当て方を実習しました。

 

 

 

歯石を取るために用いるスケーラーは刃物です。

まめにシャープニングし鋭利な状態で処置を行う事が、治療中の患者さんの負担を減らし、効率良く根面を滑沢化するために重要になります。

 

次回は豚の顎を使用した歯周外科の実習を予定しています。

青木先生、次回の研修もよろしくお願い致します。

 

 

 

また、別日には歯科衛生士が「骨免疫学」に関する研修をWebで受講しました。

 

 



 

歯周病が重症化すると、細菌の毒素により歯を支える骨がなくなってしまい、歯が抜け落ちてしまいます。

また、歯に荷重な力がかかり続ける事も、歯を支える骨の吸収が進む原因となります。

細菌感染と力が相互に影響を及ぼす事で歯周病の悪化を招きます。

そのため、歯周病治療を進めるに際し、”感染”のコントロールと並行して”力”のコントロールを行うことが重要で、噛み合わせの調整・マウスピースの装着・噛み締め癖の改善、などを行う事を考慮する必要があります。

 

 

このように当院のドクター・歯科衛生士は常に研鑽を重ね、患者さんに還元しています。

 

 

ところで、週末次男の大学の父兄会があり出かけて参りました。

 

 

コロナの影響で対面での開催は3年ぶりです。

来年卒業する学年ですので、こうした保護者会のような集まりに出席するのも今回が最後になると思われます。

私達も「保護者」から卒業です。

ホッとするような寂しいような。

 

 

来年の国家試験受験にむけてのお話しが大半でした。

全員を合格に導こうとの先生方の熱心なご指導に頭が下がります。

 

息子達にはまずは試験の合格。

そして、その先は大学のモットーである「歯科医師たる前に人間たれ」「生涯研修」を目指し頑張ってもらいたいと思います。

 

歯科衛生士デビュー!

この春から、いがらし歯科医院の歯科衛生士が1人増えました。

当院スタッフの今さんが、歯科衛生士国家試験に合格し、歯科衛生士の資格を取得しました!

 

 

今さんは5年前から当院で歯科助手として勤務しています。

ある時、患者さんのお口の健康により深く直接的に関われる歯科衛生士を目指したいとの相談を受け、勤務時間を調整する等医院としてもサポートする事としました。

 

昼は医院で歯科助手の仕事をし、夕方から専門学校へと通う日々は体力的にも精神的にもハードだったと思います。

こうして晴れて歯科衛生士となった今さんの姿に、頑張りを見守って来た私達スタッフも感無量です。

 

いまは本格的な歯科衛生士デビューに向け、ドクターや先輩歯科衛生士達と研修を重ねています。

 

 

 

 

 

 

来月から患者さんの治療を担当してもらう予定です。

今までの歯科助手としての経験も糧に、患者さんに寄り添った対応をしてくれる事と期待しています (^_^)

 

 

鎌倉市山崎のまちの歯医者さん「医療法人 樹会 いがらし歯科医院」