地域包括ケアの勉強会

昨日、「湘南おおふなクリニック」で行われた勉強会に歯科衛生士と共に参加しました。

勉強会を主催する湘南おおふなクリニックの長谷川先生から「在宅療養における歯科衛生士の役割」というテーマで話しをして欲しいとリクエストを頂いており、今回演者を担当しました。

 

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現在当院が在宅療養をされている高齢の方々に実際行なっている、口腔ケアや様々な機能評価・訓練の様子を、動画を交えご紹介しました。

 

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                              ※ 画像・動画の使用は患者さんとご家族のご承諾を頂いています。

 

口腔機能・呼吸力が低下してしまうと鼻呼吸が難しくなり、常に口が開いてしまう傾向に陥ります。

すると口腔内が乾燥してしまい、むし歯や歯周病が進みやすくなるだけでなく、口腔粘膜が動きにくくなり、痰も固くなり排出しづらくなるなど、食べる・飲み込む・発語する機能・気力が低下します。

そのように浅い口呼吸をしていた方が、歯科衛生士による呼吸トレーニングを受けている間に鼻呼吸が出来るようになり、次第に口を閉じていく様子を写した動画に、会場から驚きの声があがっていました。

 

口腔機能・呼吸力の低下は、定期的な機能評価を行い、低下にいち早く気付き適切な対応する事で衰えを抑える事が出来ます。そのためには可能な限り早期に歯科が介入することが大切です。

 

在宅療養の場に歯科医師・歯科衛生士が入らせて頂く事で、しっかり噛んで安全に飲み込める清潔なお口の環境を維持すること、姿勢維持の土台となる呼吸力を改善し、生活を楽しむ気力・体力を保つ事が期待されます。

握力・脚力を回復させることでさらに良い循環が生まれてくるので、理学療法士の方と歯科の連携も取り組む必要があると考えています。

 

住み慣れた家で家族と会話を楽しみ一緒に食事するなど、ご本人とご家族の方が少しでも長く時間を共有したいという想いで在宅療養を選択していることと思います。

その貴重な日々をより良く過ごして頂くために私達ができる事を、志しが同じ多職種のプロフェッショナルの方々と連携してしっかり行っていきたいと、今回の勉強会を通じ再認識しました。

 

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今回で11回目となるこの勉強会は、地域の在宅療養を担っている医師・歯科医師・歯科衛生士・薬剤師・看護師・ケアマネジャー・ソーシャルワーカー介護福祉士・栄養士・理学療法士言語聴覚士、医院事務職等々幅広い職種の方々が集い定期的に行われています。

今後も在宅療養を担当する者の一員としての自覚を持ち、継続参加していこうと思っています。