毎年、診療所の植栽の「シデコブシ」の開花が、本格的な春の訪れを教えてくれます。
医院を囲むように植えた「ウインティ」も、フンワリと春風に揺れています。
さて、昨日は歯科衛生士の研修の日でした。
当院では毎月、歯周病学会認定歯科衛生士の青木さんを講師に招き、歯周病治療の研修を行なっています。
今回は「SRPを習得する」と題した講義と実習でした。
「SRP」とは、歯周病治療の「スケーリング&ルートプレーニング」の略称です。
「スケーリング」は歯ぐきより上の歯についた歯石やプラークを取り除く事。
「ルートプレーニング」は歯ぐきより下の、歯の根の表面に付いた病原物質である歯石やプラークを取り除き、磨いて表面をツルツルにする事で細菌の付き難い環境にし、歯周組織を健康な状態に回復させるものです。
SRPは歯周基本治療の根幹を担う重要な処置です。
そして術者のSRP技術のクオリティが歯周治療の成功に直結します。
歯科衛生士であれば日常的に行っている治療手技ですが、より技術の向上のために基礎から総復習を行って頂きました。
今回青木さんから、SRPに使う器具 (キュレット) の持ち方の確認、顎模型を使っての器具の操作・ストローク、手指固定の置き方、施術のポジショニングを、各部位別にしっかりと丁寧に教えて頂きました。
3種類のストローク、固定、ポジショニングの組み合わせで、何通りものテクニックを身に付ける事が出来、キュレットが届き難い部位などにもアプローチが可能になるという事が理解出来たようです。
重ねて青木さんは、SRPの技術の向上は勿論大切ですが、まずは正確な歯周検査 (プロービング ) 、それに基づく的確な診断、治療計画を立てる事の重要性を強調されていました。
今回の研修も大変実り多いものであったようです。
研修を終えた歯科衛生士スタッフ達は、より治療技術のクオリティを向上させるため、模型を使って自主練に励もうと張り切っていました。
青木さん、また次回もよろしくお願い致します。