歯周病治療研修

先日、歯周病学会認定衛生士の青木さんによる歯周病治療研修が行われました。
座学の2回目となる今回は、歯周基本治療のベースとなる「医療面接」と「検査と資料どり」の重要性について講義して頂きました。

患者さんが初めて来院された際、ご記入頂いた問診票を元にゆっくりとお話しを伺う時間を設けています。これが「医療面接」です。
気になる歯やお口の症状、希望される治療をはじめ、全身の健康状態や服用中のお薬などもお聞きし、適切で安全な治療を行うための参考にさせて頂きます。
治療中も常に患者さんとコミュニケーションをとり、様々な情報を引き出す積み重ねが、患者さんの歯と口、そして全身の健康を守る事に繋がります。

また、初診時には現在の歯と歯槽骨の状態を診査・評価するため、デンタルX線写真の撮影、口腔内の写真撮影を行います。
こうした検査・資料を元に診断を行い治療計画を立案していきます。
治療の経過を追うためにも、検査は正確で規格化されたものである必要があります。
今回の研修でも、誰もが同じ規格写真・X線写真を撮る重要性を改めて学びました。

口腔内写真は検査・診断に使うだけでなく、かかりつけ歯科医院として患者さんのお口の状態の継続的変化を記録し、患者さんへ説明するためにも有効なツールになります。

変化を記録するためには、撮影した写真は毎回同じ構図・倍率・ホワイトバランスである必要があります。


患者さんのご了解を得て掲載しています。

口腔内写真は必ず9枚撮影します。
写真撮影の必要性をご説明し、ご理解頂いた上で撮影を行いますが、お口を大きく開けて頂いたり、唇を引っ張ったり、というご負担をお掛けする事になります。できるだけ苦痛なく手際よく規格通りの写真を撮るスキルは患者さんからの信頼を得るためにも大切です。

青木さんの研修を通じ日頃の検査や治療の基本に立ち返る事が出来、大変勉強になります。
繰り返しトレーニングし、日々の診療に活かしてもらいたいと思います。

次回の研修は診査した結果をどう評価し、いかに病状を患者さんに伝えていくか説明のスキルについて勉強する予定です。また、模型を使い、より確実で効率の良いインスツルメンテーションテクニックの実習です。よろしくお願い致します。