最良の治療を提供するために

患者さんに歯科治療を行った後大切なのは、治した歯がむし歯を再発したり壊れることなく、良い状態を長く維持する事です。

先日の院内研修では、歯科機械材料総合メーカー「デンツプライシロナ」の歯科衛生士の松岡さんに、そのためには何が大切かについて改めて講義をして頂きました。


むし歯も歯周病も口腔内細菌による感染症です。
むし歯は皮膚の擦り傷と違い自然治癒することがないので、感染した歯質は削って除去し、人工材料で補うことが治療になります。

健康保険では金属材料での治療を行う場合が多いですが、口腔内は唾液=水分があるので、お口の中に金属が装着されると微量電流が生じます。
そのため、金属の表面がマイナスイオンを帯びそこに細菌が付着しやすくなります。
金属の詰め物とご自身の歯の境目も、細菌が常に留まりやすい環境になりますので、日々の歯みがきに加え歯科医院でのより丁寧な管理が必要になってきます。

これは、定期的に歯科に通っている方が、一定期間で歯のクリーニングにかけた時間(分)と割合の調査結果です。
左の1460分・92.4%がご自身でのセルフケア。右の120分・7.6%が歯科医院でのプロフェッショナルケアになります。

当院では患者さんに対しTBI(ブラッシング指導)に力をいれていますが、この数字からもいかにお口の管理を患者さん御自身でしっかり出来るようにしなければならないかが分かります。

それと同時に我々が出来る事は、そもそも細菌が付きにくい材料を使って修復することです。
それにより、格段にむし歯が再発しにくい環境となります。

他にも *削った歯面をできる限りバクテリアフリーにする事
    *仮詰め・仮歯の装着や修復物を装着するときの歯面処理方法
    *接着材料等、接着する歯面をどのように処理するか
などのような事が治療後に大きく影響します。

患者さんは私達に大切な歯の治療を委ねて下さっています。
患者さんにとって最良の治療を、責任と自信をもってご提案できるよう、更なる知識と技術を身に着けて参ります。