歯周病治療の研修

本日は歯周病専門医の青木先生による歯周病治療に関する研修が行われました。

今回の座学は、主に二つの内容に関してでした。

歯周病を患っている患者さんには、まず初診時に歯周病とはどのような病気かを理解して頂く必要があります。そして病気の発症から現在の病状、いかなる過程を経て現状に至ったかの説明が不可欠となります。

歯周病にかかると歯を支える骨が徐々に減っていきます。それ以上悪化し歯を失わないよう治療を行う訳ですが、一度減った骨は再生しません。治療が進み症状が改善しても歯の根が見えたり歯の間のすき間が目立つようになる事があります。その事をご説明し、理解して頂く事も大切です。
そして何より、改善した状況を維持するためのメインテナンスを継続して行う必要性も、始めにしっかりとお伝えする必要があります。

もう一点は、歯周病と喫煙に関してでした。歯周病学会の見解を示す幾つかのポジションペーパー(学会が正しいとする考え方をまとめた論文)の中から、歯周病と喫煙の関連について知識の整理を行いました。
喫煙は歯ぐきの歯肉の血流が悪くなり歯周病の病状の一つである出血がおこりにくくなるため進行に気付かず、知らぬ間に重症化しやすくなります。
歯科医院で行う歯周病検査でも、同じ理由からリスク判定を誤らないよう気を付ける必要があります。


その後歯周外科手術を行って頂き、最後に治療器具の正しい扱い方をスタッフと共に再確認しました。

一度歯周病になってしまうと、再発や重症化の危険性が大変高くなります。そのため、予防のための治療後の定期的なメインテナンスが重要になります。
当院でも、その必要性をご理解頂きメインテナンスで長く通って下さる患者さんが沢山いらっしゃいます。

まずは歯周病にさせない、残念ながら歯周病になってしまったら悪化を防ぎ歯を守り続ける。そのためには高度な治療技術と知識を身につける必要があります。
今後も、青木先生のお力も借りつつスタッフ皆で努力して参ります。