オーラルフレイルの予防の重要性について講演しました

9月16日(土)診療後、地域の歯科医師会の講演会で「オーラルフレイルの予防の重要性」について講演をしました。

「フレイル」とは、心身の活力の低下により虚弱になった状態を意味し、日本国内でこのフレイルに陥った高齢者が250万人いるとみられています。

フレイルは要介護になる一歩手前の状態です。そのままでは遠からず介護が必要になってしまいます。
その兆候をいち早く察知し対策をとることで、回復を促し自立した生活を続けて頂く事が可能になります。

気力体力の低下は、しっかり食べられるか、しゃべれるか等お口の健康・機能が大きく関係しています。このお口の機能が低下してきている状態を「オーラルフレイル」といいます。

フレイル対策として、以下の4点が重要といわれています。
①口腔機能の維持・改善(オーラルフレイルの予防)
ちゃんと噛めるように歯を治すこと、口腔ケアをしっかり行い話す・呼吸する機能を維持すること。
②栄養摂取改善
よく噛めないと炭水化物主体(米・麺類)の食生活となり、筋肉の基になるたんぱく質(肉・魚)の摂取量が低下してしまいます。また、緑黄色野菜の摂取量の減少が活力・病気への抵抗力低下に繋がります。
③運動(有酸素運動
活動力を維持するには筋力の維持が大切です。
④社会活動
日ごろの買い物、孫の世話、友人とのお出かけ、旅行、サークル活動・ボランティア等、多くの人と関わる環境つくり(体を動かすきっかけつくり)が必要。

超高齢社会に突入しつつある日本において、オーラルフレイルの予防に社会全体で取り組み元気な高齢者を増やす必然性と、歯科が担う役割について解説させて頂きました。

当院でも通院されている患者さんのご様子からフレイルの兆候をいち早く察知し、予防・改善へつなげる試みを始めています。

実際にご高齢の患者さんへの指導を通じ、既存の改善プログラムでは毎日行うには負担が大きかったり、あまり魅力がないというような意見があり、改善点も見えて来ました。

現在、無理なく楽しく続ける事のできる「いがらし歯科医院オリジナル」のプログラムをスタッフで意見を出し合って急ぎ準備しています。
ご期待下さい。