嚥下体操

当院では毎週院内研修の時間を設けています。
外部から講師の方を招いたり、ドクターやスタッフでテーマを決めて勉強会をしたり、治療に関わる実習を行ったりしています。

今日の研修は「嚥下体操」でした。
「嚥下」とは「飲み込む」事です。通常無意識に行っていますが、実は口・頬・喉を始めとする全身の筋肉がうまく連携をとり、唾液などに助けられて行っています。

高齢になり筋肉が衰えたり、唾液の分泌が減ったり、病気による麻痺があると正常に飲み込む事が困難になります。
その結果、飲食したものが食道ではなく気管に入ってしまい(誤嚥)、高齢者の死亡原因3位の「誤嚥性肺炎」を引き起こしてしまいます。

睡眠中などに唾液中の細菌が肺に入る事が原因の誤嚥性肺炎は口腔ケアが有効ですが、飲食の誤嚥を防ぐには衰えた筋肉のトレーニングが必要です。

スタッフ皆で嚥下体操を練習しました。

今回の研修から新しいスタッフも加わりました (^-^)

嚥下体操は、「飲み込む」ための筋肉のトレーニングと共に唾液の分泌を促す効果も期待できます。

現在すでに老健施設や往診の際にお口のリハビリとして導入していますが、今後は来院患者さんでオーラルフレイル(お口の衰え)が疑われる方にも積極的に指導していく事になりました。


先日、オーラルフレイル改善プログラムのためのキットも届きました。

ご高齢の方が元気な社会は、誰もが未来に希望がもてる社会です。
そのための一助になれるよう、スタッフ皆で頑張って参ります!