診療所のひな祭り

三寒四温の陽気ですが、外を歩いているとどこからか梅や沈丁花の香りが漂ってきます。

市内の実家の庭の枝垂れ梅も、ここ数日で満開になりました。

 

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父が丹精込めて世話をしていた梅が、今年も見事に花をつけてくれてホッとしています。

きっと喜んでくれているでしょう。

 

さて、今週末はひな祭りです。

今回は診療所の雛飾りをご覧頂きます。

 

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エントランス正面には雛のモビールと手まりを下げました。

固いつぼみをつけていた「ヒメミズキ」が、一気に開花しました。

 

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診療室には、花手毬の廊下を進んでお入り頂きます。

 

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各ユニットには、小さなお雛様。

 

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他にも色々…。

 

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これらの手毬は「Temaricious」さんの物。

 

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日本伝統の手毬に、北欧のエッセンスを取り入れて、和にも洋にも合う素敵な作品を作られています。

 

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草木染めでニュアンスのある色の糸もオリジナルです。

 

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好きすぎて習いに行っています(笑)

 

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先生曰く、丸いものを触ったり眺めていると、心が落ち着き気持ちも丸〜くなるそうです。

更年期真っ只中の私には最適かと。

医院の飾りにも今後「丸いもの」が沢山登場するかも知れません(笑)

 

春風と一緒にスギ花粉もたくさん飛んできているようです。

皆さまくれぐれもご自愛下さい。

 

「常盤の家」での勉強会

当院は複数の介護施設グループホームにおいて、定期的に訪問歯科診療と口腔ケアを行っています。

グループホーム「常盤の家」もその1つです。

常盤(ときわ)という地域は「歴史的風土保全地区」として開発が制限されているため、今なお緑の山々が残る自然豊かな場所にあるホームです。

 

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鎌倉はこうした保全地区が多く点在しており、無秩序な開発がセーブされ喜ばしい限りです。

一度削ってしまった山は二度と元には戻りません。(歯と同じです)

 

さて本題です。

昨日、こちらの「常盤の家」で、スタッフの方に向けての勉強会を行いました。

入所者の方々に、知識に裏付けされた正しい口腔ケアを行いたいと、スタッフの皆さんからご依頼がありました。

 

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虫歯、歯周病の原因について。

お口の汚れを放置する事による、誤嚥性肺炎や糖尿病など全身疾患の発症リスク。

口腔ケアの重要性と正しい方法。

などをお話しさせて頂きました。

 

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口腔ケアを行う際、口が開きにくい方へは口内の「Kポイント」といわれる場所を刺激すると口が開きやすくなります。

お困りの点を伺い、こうした様々なテクニックなどもお伝えしました。

 

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「良い噛み方、飲み込み方」には「良い姿勢」が重要である事をお話しし、姿勢維持に有効な当院オリジナルの「のみこみ体操」を皆さんと行いました。

 

質問も多く寄せられ、スタッフの皆さんの熱心さに大変感銘を受けました。

入所されている方の健康維持のため、私達も引き続きお手伝いさせて頂きたいと思います。

 

 

 

 

口から食べる幸せを支えるために

2月8日(金)19時から、鎌倉市歯科医師会主催、かまくら食支援研究会共催の研修会が行われました。

今回は「NPO法人 口から食べる幸せを守る会」 代表の小山珠美先生を講師にお招きしました。

https://ktsm.jimdo.com

 

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小山先生は、口から食べる事の幸福感や重要性について普及・啓蒙活動を行っていらっしゃいます。

様々な病気などがきっかけで要介護の状態になり、口から食べる事が困難になる場合があります。

その後十分な摂食嚥下リハビリや治療、安全な食事介助などのアプロ ーチを受けられないまま、点滴や胃ろうなどの人工栄養での生活を余儀なくされている方が多くいらっしゃいます。

ご本人やご家族にとっての大きな希望である「口から食べること」の可能性を探り、安易に諦めないためには、客観的な評価が必要になります。

看護師である小山先生は、長年の医療現場でのご自身の経験から、多職種協同で評価でき心身の調和バランスが勘案されている包括的食支援ツール 「KTバランスチャート ® ( Kuchikara Taberu Balance Chart )」を開発されました。

 

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今回の研修には、当院からは歯科医師4名とスタッフ3名が参加しました。

遅めの時間からの開演でしたが、歯科関係者はもちろん薬剤師、看護職、介護職など様々な職種から大変多くの方々が参加され、関心の高さが伺えました。

 

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小山先生の著書の新刊も購入しました。

 

講演では多くの事例を見せて頂き大変勉強になりました。

誤嚥性肺炎や低栄養の懸念が先行し、見通しの立たない絶飲食で生きる希望を失わせることの無いように、そのリスクの原因と改善策をしっかり講じる必要があります。

そのためにも、食べる・飲み込む機能の正しい評価を行う事の出来る「KTバランスチャート」は大変有効です。

 

当院は現在老健施設やご自宅に伺い、歯科治療や口腔ケアを行っています。

介護を受けている方の、口から食べる機能や環境をしっかり整え、ご本人とご家族を支える事も私達の大きな役割であると考えています。

これからもスタッフ皆でスキルアップして参ります。

 

※ 前々回のブログの内容に文字の打ち間違いが ありました。

「歯科衛生士研修」の超音波スケーラーを使う際のポイントの記述

  (超音波スケーラーのチップを一箇所にずっと)当て続ける →当て続けない

 お詫びして訂正いたします。

嬉しいお知らせ

昨日は予期せぬ雪に驚きましたね。

まだまだしばらくは寒い日が続きそうですが、日差しに春を感じる事が増えました。

診療所も先日から春らしい飾りになっています。

近いうちにご覧頂きます。

 

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スタッフがインスタグラムにも上げてくれました (^_^)

 

 

そして昨日から、春を呼び込んで下さりそうな方が医院に仲間入りしました。

 

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若き女性歯科医師の後藤先生です!

 

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総合病院の病棟で臨床研修をされた経験から、入院患者さんへの歯科治療に力を入れている当院での勤務を希望して下さいました。

また、施設やご自宅への訪問診療も学んでいきたいとの意欲をお持ちです。

優しいお姉さんのような先生は、すぐに幅広い年代の患者さんに大人気の先生になられる事でしょう。

これからよろしくお願い致します!

歯科衛生士研修

昨日は、歯科衛生士スタッフに向けた歯周病治療の研修が行われました。

当院では毎月、歯周病学会認定歯科衛生士の青木さんによる研修を、院内で診療時間を使い行っています。

 

今回は、主にスケーリング(歯石除去)についての研修でした。

スケーリングは歯周病の予防と治療の基本であり、歯科衛生士が日常的に行う処置になります。

しかし、無意識に行っているスケーリングが、患者さんの負担になっていたり基本から外れた自己流のものになっていないか、時々客観的に見直す必要があります。

昨日の研修は、スケーリングを基本から振り返る良い機会になったようです。

 

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スケーリングに使う器具「スケーラー」は刃物の一種です。

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包丁と同じように、良い切れ味を保つには「研ぐ」事が必要です。

しっかり研げているスケーラーを使う事で、歯石を取りやすくなり、スケーリングを短時間で済ませる事で患者さんの負担が軽減されます。

そのため、常に切れ味の良い道具(スケーラー)を準備する事も、歯科衛生士の重要な仕事になります。

当院は歯科衛生士全員に「マイスケーラー」を用意し、各自が管理するようにしています。今回の研修で、より意識が高まったのではないでしょうか。

 

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また講義では、ハンドスケーラーと共に歯石除去に用いる超音波スケーラーについても再確認して頂きました。

当院ではまず超音波スケーラーで歯の表面の大まかな歯石を除去したのち、ハンドスケーラーを用いて固い歯石や細かい場所の歯石を丁寧に取り除いていく方法をとっています。

超音波スケーラーは、軽い力で短時間で歯石を除去できるため、患者さんへの負担が少ないのが特徴です。

効率よく歯石除去するには幾つか重要なポイントがあります。

超音波を適切な強さに調整する、安定した位置に指を置く、そして指の第一関節をつかって細かく動かし、チップを一箇所にずっと当て続けない、などです。

今回青木さんが強調されていたのは、正しいやり方での超音波スケーラーでの治療を受けられた患者さんは「気持ち良い」と感じる点です。

患者さんに定期的に医院に足を運んで頂くには、歯石除去の大切さや必要性を理解して頂くと共に(もしくはそれ以上に)、「気持ち良かった」「サッパリした」と実感して頂く事が大切だという事です。

 

その後ユニットを用いて相互実習を行い、指導して頂きました。

このように、各自が自分の手技を振り返り、知らず知らずのうちに身についてしまった誤った癖を改善する事で、患者さんの負担を減らし「気持ち良い」「さっぱりした」と満足して頂けるスケーリング技術を体得してもらえる事を願います。

青木さん、来月もよろしくお願いいたします。

 

 

そして、今日は明日のバレンタインデーを前に…。

 

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スタッフより男性ドクターにチョコレートのプレゼント!

 

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目じりの下がるドクターたちでした (^_^)